俺はお前を認めない

はじめましての方ははじめまして。
配信、ブログなどを見てくださっている皆さん、こんにちは、ジンです。

今回、大先輩SHUさんから同じく大先輩の悟李羅☆影助さんへのバトン…ということだったんですが、日和っていつまで経っても記事がアップされないということで私ジンが急遽ピンチヒッターに立つことになり…

「まったく、影助さんはしょうがないなあ^^」

なんて思いつつ軽い気持ちで代打に立ってみたものの、せっかくの機会、何を書こうかと迷っているうち、どんどんと時が経ってしまい…

気付いたら3か月。
楽しみにされている方はもちろん、哲子さん、長い間止めてしまい申し訳ありません。

結局のところ「これだ!!」と思える”お題”は定まらなかったものの、先日10年ぶりに開催されたSEGA公式大会にちなんで、大会に臨むプレイヤーとしての”心構え”について語ってみたいと思います。

というわけで、本文。


十年ぶりの新作と、十年ぶりの公式大会

6月の新作リリースから3ヵ月。
時代の変化とともに、今回はオンラインとなりましたが、10年ぶりに公式大会が開催されました。

試合形式は予選参加192名、16名ずつ14ブロックに分かれての各ブロック優勝1名が本選出場という形式。

久々の公式大会、まだまだ現役のプレイヤーとして、情報発信を行っている身として、いろいろな意味で優勝を目指したいタイトルでもあります。

私は1ブロックに入り、ダブルエリミネーションというシステムにも救われ、苦しみながらもブロック決勝へと進むことができました。

しかし…。

決勝の相手は、アーケードVF5FS最強と名高い”とんかつ”(JA)。
ウィナーズトーナメントで負けたのもこの相手であり、個人的には相性が悪いとは思っていませんが、予選ブロックで当たったことを考えると「最悪」の一言。

単純に強いので勝ちにくい、ということはもちろん、せっかく久しぶりの全国大会「この人に勝ってほしい」と思うプレイヤーのひとりでもあるのです。

 

 

…。

早くもこの記事の結論、こんなことを考えている時点でもう『ダメ』です。

話にならない。
土俵に上がる資格すらないとも。

相手がどんなプレイヤーであろうと、”勝つ”んだという意志、そしてできることなら、勝利までの明確な対策を用意することが大事。

相手がいかに強かろうと、大会で段位や技術の差なんて関係ありません。
たった1マッチ勝てばいいのです。

そもそも「コイツが勝つなら」と思うぐらいなら出る必要自体ないかと。

勝てるわけが、ない。。

 

僕は、まだまだバーチャファイターを始めて日も浅い頃、もちろん自分の強さに自信なんてこれっぽっちもありませんでしたが、1試合1試合、1大会1大会を”勝とう”として臨んでいました。

だからこそ勝てた時にはすごく嬉しかったし、負けた時にはその場に泣き崩れて動けなくなるくらい悔しかった。
言うほど強くもないくせに負ける気なんて微塵も無く、毎試合、毎大会本気で”勝とう”として大会に臨んでいたのでした。

そうこうしつつ2,3年励む中で、全国大会への出場権を得たり、大きな大会に勝つことができたりしましたが、後になってそういった大会を振り返ると「あの場面で負けたら発狂していたんじゃないか」と思えるような大会もチラホラ。

 

そんな気持ちがいつからか無くなってしまい、正直少しゲームを続けることが辛くなった時期もありました。

“いつから”。
“なぜ辛いか”。

いつからか、自分でもなんとなくわかっていて、バーチャファイターにおけるビッグタイトル、

・公式全国大会
・闘劇
・ビートライブカップ

それらに運良く勝つことができてからというもの、自分の中にしょうもない”プライド”が根付いてしまったことが原因かなと。

『勝った時はホッとするだけ、負けた時は不甲斐なく感じる』ようになってしまったのです。

それこそとんかつのような”自他共に認める最強プレイヤー”になったわけでもないのに、おこがましい話ですが、現在ほど大会が何度も開かれたわけでもなく、一番盛り上がっていたあのシーンの中で、目標が無くなるというのはやっぱりちょっと虚しくもありました。

そんな中、メンタルを保つためなのか、少しずつ考え方が変わっていったのです。

「楽しくゲームできればいいや」

「テキトーでいいや」

「(自分が勝てたら勝てたでいいけど、難しいし)〇〇が勝ったらいいな」

みたいな。
ある意味、”ゲームを楽しむ”という面で考えれば『この考え方が普通』かもしれません。

でも、自分の取り組み方だと、どうしてもこの考え方では本気で頑張れなかったのです。

 

そんな感じで、なんというか余生的な取り組み方のまま約10年以上、惰性でこのゲームを続けてきました。

“勝とう”としてないから、大した努力もしてません。
フレームもあまり覚えてないし、システムについては決して詳しいほうではありません。
コンボだってもっと努力すべきなのに、練習してなければ、覚えてもいません。

今の僕をよく知る人だと意外かもしれませんが、当時はフレームもしっかりと記憶してましたし、キャラ限定やフレーム消費のコンボ、魅せ用のコンボ、キャラ毎のネタまで含めて自分より詳しいプレイヤーは殆どいなかった自信があります。

 

こんなんじゃもう、全然ダメです。

今回だって、せっかく代表決定戦まで頑張ったのに、ここで負けたら全て台無し。
またこのチャンスを掴むためには、もう一度同じような接戦を何度も制さないといけない。

これを理解していたら、もっともっと頑張れたんじゃないか。
結果負けたとしても、もっと粘れたんじゃないか。

せっかく10年ぶりにバーチャファイターが動き出して、またこれからという時に、こんな考え方、取り組み方じゃダメだ。

そう考える中で、ある人を思い出しました。

 

「俺はお前を認めない」

VF業界では有名なこのセリフ。

“セガール”という偉大な先輩プレイヤーが、全国大会決勝前のインタビューの中で発したコメントです。

実際には、試合前のインタビューの中で相手のプレイヤーおよびそのスタイルに対し「僕は認めません」と発言したことからなのですが、よく取り上げられるフレーズになりました。

実際の試合はこちら。
『格闘新世紀』という、VF4,VF5シリーズにおける一大タイトルとなった個人戦の全国大会、その第一回決勝のアーカイブです。

「絶対に負けません、負けようがないです」

「あんなスタイルのジャッキー、僕は認めませんので」

格闘技の大会などを観ない方だと、もしかしたら嫌悪感を抱くかもしれませんが、イベントを盛り上げるにあたっての最高のコメントだと思います。

実際ふたりは全然仲悪いなんてことはなく、その後普通に仲良く話しているのを何度も見ています。

僕はこの時、このゲームに触れて間もなかったのですが、物凄く興奮しつつも祈るように観戦した記憶が強烈に残っています。

結果、1先ということもあり負けてしまうのですが、新宿でバーチャファイターをプレイしている身として、憧れる大先輩に勝って欲しくもあり、とてもとても残念でした…。

 

「相手の強さを認めるな!!」

こちらは時が経って、セガールさん、矢永さんと3on3の大会に出場していた際、先鋒として戦っていた自分に対して発せられた一言です。

たしか一瞬で2本取られたかなんかして、
「やべえコイツ強え(TT」
みたいなことをボヤいたら、セガールさんから即飛んできました。

言われた瞬間は思わず吹き出した、普通に考えるとヤバイ一言ですが、後から考えたら非常に”らしい”一言だなあ、と。

これは別に言葉のまんま、相手を認めるなということを言っているわけでは当然なく「気持ちで負けるな」っていう本当にセガールさんらしい声かけ。

今でもよくこのセリフについて思い出します。

そりゃそうですよね、試合する前から、

相手の方が強い
負けて当然
あわよくば勝とう

なんて考えで戦っていたら…
勝てるわけありません。

仮に勝てたとしても、いつまで経ってもまぐれでしかないように思います。

先日とんかつと当たることがわかった際、自分はこのメンタルでした。
試合前のインタビューの中で、

「とんかつ頼む1セットくれ!!」

みたいな発言をしたこと、心底恥ずかしい見苦しい一言だったと反省しています。
本音で言うとこんな所にわざわざ書いて残したくもないのですが、自分への戒めも兼ねて。

 

最後に

ここまで、自分が印象深かった、”カリスマ”セガールさんのエピソード。

ご本人の人柄も本当に爽やかでカッコイイ人で、自分以外にもこの方に憧れるプレイヤーは多いはず。
特に影助さんらウルフ使いに多く、その人たちひとりひとりにこういったエピソードがたくさんありそうです。

自分もいまだに話しかけてもらえた際は緊張もするし、凄く嬉しくなってしまう方です。

 

ここまで、何が言いたかったかというと、例えゲームであっても『対戦格闘』であるということ、『戦う』にあたって気持ちで負けてたら勝てない、ということ。

技術最優先、デジタル思考全盛の昨今では考え方が古いかもしれませんが、バーチャファイターでは読み合いの要素が非常に強く、技術以上に気持ちで押し切る場面もしばしば。

そして、バーチャファイターは『新作』という形でリリースされたものの、まだまだ古参プレイヤーが主体としてプレイされているゲームです。
一緒にプレイしてきた仲間も、先輩達もまだまだ絶賛プレイ中。
大会で当たるライバル達も同様です。

その中で、自分もプレイヤーとして、諦めたくはありません。

今後もシーンに関わっていきたい、もう一度強くなりたいと考えていますので、ここで書かせていただいたようなことを改めて胸に刻みつつ、頑張っていきたいと思っています。

僕がプレイする際、ゆるい対戦はTwitchで、プレイヤー向けのイベント等はYouTubeで配信しています。
大会参加時もできるだけ配信は行うつもりです。

他にも、主にバーチャファイターや格闘ゲーマー向けの記事や、ちょっとしたことなど書き溜めるためのブログも書いています。

気が向いたら覗きに、良かったら応援のコメント等残していただけたらとても喜びます。

というわけで、最後に宣伝もして、今回はこのあたりにさせていただこうかと。
次のバトンですが、渡し先も任せていただけましたので、せっかくですからバーチャファイター以外に回したいなと…僕と懇意にしてくれていて、更に同じ地元の後輩でもある、

『北斗の拳』最強の『K.I』さんにお願いしようと思います!!

自分も何度か大会拝見させていただきましたが、本当に圧倒的ですね…。
他のゲームも軽く触っているのは知ってますが、どれもセンスがやばすぎます。
バーチャも触ってくれないかな笑

どんな記事を書いてくれるのか、楽しみです。
よろしくね!!

 

それでは、ここまで読んでくださった皆さん、機会をくれた哲子さん、ありがとうございました。
またこういった機会をいただけることを楽しみにしています。

ではでは。。