ゲーセンとタンクトップと私(くに)

はじめまして、RXさんからバトンを受け取りましたくにと申します

ストリートファイターIII 3rd strike (通称”3rd”)でリュウを使っています。

稼働20年以上経ちます3rdにおいて比較的新参であります自分が杉山さんRXさんからバトンを受け取り、こうして投稿させていただけるとは本当に光栄な気持ちです。

自由に書いて良いバトンということで、何故ここまで3rdにハマったか、電刃波動拳について、自分にとってのゲーセンという場所についてを書かせていただければと思います。

◆自己紹介
プレイヤーネームのくには本名の下の名前から。
3rdでは3種類の超必殺技(スーパーアーツ)を選べるのですが、
その中のSA3電刃波動拳をメインに使用しています。
ホームゲーセンは板橋区のゲームセンター「ゲームニュートン大山店」
服装は365日タンプトップでレバーをガチャガチャしてます。
直ぐ分かるかと思いますので気軽に声かけてください!
Twitterアカウント @kuni3rd


※ゲームニュートン大山店での野試合風景

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・目次
1.3rdというゲームにハマるまで
◆ゲーセンと3rdとの出会い
◆3rdとの再会
◆神への師事

2.全一を目指して10年間レバガチャし続けていたら靭帯が切れていた件
◆電刃波動拳とレバガチャ
◆なぜタンクトップなのか
◆レバガチャの代償

3.プレイの継続とゲームセンターという場所
◆なぜここまで続けてられたか

4.あとがき
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1.3rdというゲームにハマるまで
◆ゲーセンと3rdとの出会い
物心付いた時には自宅にファミコンがあり、子供の時からゲームが好きだった自分は幼稚園の頃から近所のゲーセンに通い「キャプテンコマンドー」「天地を喰らう2」を、中学に上がるくらいには「メタルスラッグ」など横スクロール系をプレイしてました。
近所のスーパーのゲームコーナーにあの「ジョジョの奇妙な冒険」の格ゲーが稼働すると、友人と100円玉を握りしめ足繁く通うようになり、ゲームしてて腹が減ると試食コーナーを巡り腹を満たすと再びジョジョをやるという最強のルーティーンが完成。

そして忘れもしない1999年5月、あの「ストリートファイターIII 3rd strikeがジョジョの代わりに稼働しました。ジョジョにハマっていた自分としては複雑な気持ちでしたが、とりあえず1クレやってみることに。

「なんちゅう地味なゲームだ・・・。」

当時のジョジョやマブカプなどの派手な演出に目が肥えていた中学生だったくに君には全く響かず1クレで止め、ゲーセンからも自然と足が遠のいたのでした。
(通ってたのはスーパーのゲームコーナーだけど)

※1999年5月稼働(22年前・・・)

◆3rdとの再会
その後高校へ進学し柔道部に入部したくに君は格ゲーは家で少し嗜む程度で、
むしろ自ら白胴着に身を包みリアル格闘に励む日々でありました。

時は流れ大学へ進学するとあの強豪春麗使いの紅春さんと同じクラスに。
お互いゲームが好きということで意気投合し飯を食べていると
「3rdってゲームが面白いからやろうよ。」と今思えば後の人生を左右する一言を投げかけられ
そのまま今は亡き、埼玉県川越市のゲーセンマグマックスへ。
当時、ゲーセンで格ゲーをやる習慣が全くなくなっていた自分は初心者だからという理由で
知っているキャラかつ使いやすそうなリュウをセレクトすることに。
このキャラセレクトも今思えば運命だったのかもしれません。


※マグマックスの在りし姿(2019年5月惜しくも閉店)

◆神への師事
当時3rdとは再会を果たしたものの、大学の帰りや就職後の会社帰りなどに少し触る程度で、
当時の大宮LALA南越谷ビッグワンなどへは行っていたものの
紅春さんの弟とは諸事情で通うキャンパスが離れ離れになりゲーセンでも知り合いもほぼいなかった時代を過ごすことに。


※(左)在りし日の大宮LALAと(右)南越谷ビッグワン
(LALAは惜しくも閉店、ビッグワンは南浦和ビッグワン2ndとして絶賛営業中!)

時は流れ2010年、南越谷ビッグワンへ平日行くも対戦相手があまりおらず、
対人戦に飢えていたくにはニコニコ動画全盛期、頻繁にアップロードされていた
3rdの対戦動画、そうあの西日暮里バーサス「段位戦」の動画を目撃することに。

「このゲームセンターなら対戦相手に困ることはあるまい。」

そう思ったくには腕試しと対人戦への渇きを癒すために、いざ西日暮里バーサスへ!

当時は毎週金曜日に段位戦が開催されており、行ってみると人という人
しかもほぼ全員が3rdプレイヤーその時点で感動ものでした。

しかし初段から5段の通称”森”は抜けられたものの6段以降では全然勝てず、
でも人とゲームができるだけで嬉しくて西日暮里バーサスへ通うようになりました。

通い始めてから2,3週間後、バーサスでプレイしていると後ろから声を掛けられることに

「きみ、最近よく来てくれるね!」

そう格ゲー五神のひとり、ヌキさんであった。

当時西日暮里バーサスの格ゲーイベントをプロデュースしていたヌキさん
動画でしか見たことがなかった人からまさか声を掛けられるとは思いもせず。

「よく来てくれるから3rd教えてあげるよ!」

お世辞かもしれませんでしたが、こんな言葉をかけてくれたのが嬉しくて
バーサスへ通うようになったのでした。そしていつの間にかヌキさんとは師弟関係に。

が、彼はいうまでもなく天才、ヌキさんの指導はスパルタで凡人に求めるレベルも
非常にハイレベルだった記憶があります
(まるでアバン先生の1週間で勇者になれる特別ハードコース)

指導例:3rdの死に場所の98割は画面端だからガードジャンプを来週までに完璧にして来い。
※ガードジャンプとは=3rdではダウン復帰から投げ無敵6フレームが付くのと
ジャンプ入力をした1フレーム目から投げ無敵になるシステムを活かしたテクニック。
ダウン復帰後5フレームガードし(ニュートラル入るので1フレ消費し)
7フレーム目にジャンプすることで打撃埋めと投げの二択に
対してある程度安全に回避することができる。
ちなみに完璧に出来ている人は3rd界でも上位クラスのみと思われる。

※Twitterでのガードジャンプアンケート結果

1週間でものにはできませんでしたが、暇そうにしてる3rdプレイヤーへ50円渡して
打撃埋めと投げに二択を延々とやってもらいひたすら練習しました(1か月はかかった・・・)

他には
「ノリでゲームをするな、今の行動に意味はあったのか」
「体力ゲージ、SAゲージ、スタンゲージを良く見て戦略を立てろ」
「キャラ差を理解して勝負を仕掛けろ」
「強キャラでないなら少ないチャンスを逃すな」
スパルタではあったものの指導内容は本物で今でも自分の中に確かに息づいているものばかりで、今思えば3rdというよりも格ゲー全般に対するアドバイスが多かったかもしれません

その結果、チームメイトの活躍、約1年間やり込んだ甲斐もあってか、巡り合わせの妙か、
初めて出場した2012年クーペレーションカップ準優勝するという夢のような結果に。
初クーペで大舞台で勝つことの面白さ、会場の沸きを体感できたのは大きな経験となりました。
※クーペレーションカップとはゲームセンター「ゲームニュートン」(客主導のイベント開催)を主催とした、年1回のペースで開催している『ストIII 3rd』のユーザー主導の5on5大会で格ゲー界では有名な歴史のあるイベント。2021現在までで17回開催されている。

以下、その後の主要大会における戦績
・2012年クーペレーションカップ 準優勝
・2013年クーペレーションカップ ベスト8
・2014年クーペレーションカップ ベスト4
・2015年クーペレーションカップ ベスト4
・2017年クーペレーションカップ 優勝
・2018年Canada Cup 公式ストリートファイター30周年記念大会 3位
・2020年 EVOJAPAN2020 優勝

※これまでの優勝楯は全てホームのゲームニュートン大山店に飾らせていただいてます。

すべての大会が思い出深いですが、師弟ということで言えば
ヌキさんと一緒にチームを組んで優勝した2017年クーペレーションカップ
株式会社ゼクサス様のご支援のもと、
ヌキさん1位、くに3位で結果を出せた2018年Canada Cup
この2つは師匠に一歩でも近づくことができたかなという気持ちで感慨深いです。

それとヌキさんに出会って教えられた一番大事なことは、なんといっても
『人とゲームをすることの楽しさ』ですね。
それまでゲーセンへ行っても誰とも喋らずゲームをしていた自分にとって
ゲーセンで友人が出来るなんて夢のようでしたし、それからのハマりようといったら
3rdする為に転職、ゲーセンの近くに引っ越し
週5は当たり前、時には週8でゲーセン行くようになってしまいました。

2.全一を目指して10年間レバガチャし続けていたら靭帯が切れていた件
◆電刃波動拳とレバガチャ
自分を語る上では外せない、リュウのスーパーアーツ(超必殺技)電刃波動拳についても少し書きたいと思います。

・電刃波動拳とは
入力コマンド 236236+P
発動Pボタン押しっぱなしでレバガチャ+ボタン連打により最大Lv5まで溜めることが可能
Lvを上げることで弾速、弾数、スタン値、威力が向上する

察しの良い方でしたらお分かりかと思いますが、レバガチャとボタン連打力が勝利に直結すると言っても過言ではない技なんです。
もう撃つ側は毎回全力です。Lvが1違うだけで勝つか負けるかの明暗が分かれます。

いつしかこの技で勝ちたいならば『筋トレするべき』と気が付いた私は自然とジムへ入会し
ジムで体を鍛えてからゲーセンへ行くというルーティーンが完成していました。
(2012年ごろは西日暮里バーサス付近のスポーツジム『NAS西日暮里』へ入会)

余談ですがこのレバガチャを続けたことによりマッサージ屋へ行った際、マッサージ師より

「左半身のコリが異常」

と日々のレバガチャの頑張りに対しお褒めの言葉を預かりました。

※参考動画1(撮影者:鳥羽ちゃん)
https://www.youtube.com/watch?v=0EATeHVEHx8

※参考動画2(撮影者:嶽花征樹さん)
https://www.youtube.com/watch?v=W47qftvYBqo&t=2s

◆なぜタンクトップなのか
自分を語る上で外せないタンクトップについても少しお話をしたいと思います。
別に筋肉を見せたいとかそんなんじゃありません。

以下タンクトップのメリット
・放熱性の向上
電刃波動で全力レバガチャをした方なら分かると思いますが、
とにかく暑い。
ゲーセンって筐体と人の熱気でただでさえ暑い環境なことが多々ありますが、
そこで袖を有して全力レバガチャしたら、発汗しパフォーマンスが低下することは必定。

・摩擦力の軽減
これは言うまでもありませんね。袖などレバガチャの邪魔です。

・トレードマーク
これは副次的な要素ですが、タンクトップを着続けていたら「くに」だと周りに認識して貰いやすくなり話しかけてもらえやすくなりました。
顔は忘れかけていてもゲーセンでタンクトップはこいつしかいないと。

◆レバガチャの代償
前述の全力レバガチャを10年間続けていましたらいつの間慢性的な腱鞘炎を患うことに。
ここ2~3年ほどテーピングなどをして凌いでいたのですが、余りに長すぎるので
2021年10月スポーツ外科へ行きMRIとCTスキャンを受けると医師が
「この病院では判断が付かない。」
この時点で嫌な予感はしていました。
手専門の病院を紹介されそこで診断を受けた結果は「手首の靭帯断裂(通称TFCCの損傷)」


※赤丸の箇所にあるはずの靭帯が切れて無くなってました

医師曰く「治すにはトミージョン手術しかない。」
ここ数年の中で一番のショックでした。

が、冷静になってみると昨日今日切れた訳ではなく、パフォーマンスも
特に低下せずレバガチャできていたのでそう悲観することもないなと。

現在では痛みも特に無く悪化を防ぐためにテーピングをしてますが
筋トレもレバガチャも昔と変わりなくできております。手術も特に検討しておりません。
ご安心ください。

3.プレイの継続とゲームセンターという場所
◆なぜここまで続けてられたか
この記事を書くにあたり、約10年間3rdというゲームを続けられたかも振り返ってみたいと思います。

・ゲームセンターと人
恐らく以前のまま一人でゲームしていたら間違いなく続いていなかったですね。
ゲーセンへ行けば誰かいる。直にコミュニケーションをとってゲームができる。
これはかなり大きいです。

・不器用
ここまで読んでいただけた方はもうお分かりかと思いますが、自分は3rdがほぼ初の格ゲーであり、レバー操作という点で非常に不器用なんですよね。
他の人よりも多く練習をしないとすぐコンボ精度、レバー操作が劣化してしまいます。
そのためやっていないと不安になるため、それを払拭するためにも続けています。
要は筋肉と一緒です。やらないと直ぐ落ちる。

・習慣と化した
上記2つの要素があり、3rdというものが自分の中で習慣と化しました。
「衣・食・住・3rd」
「食欲・性欲・睡眠欲・3rd欲」

4.あとがき
今回このバトンを受け取り長々と書いてしましたが、
もっとも伝えたいことはやはり「ゲーセン文化は素晴らしい」これにつきます。
成人をしてから友人が100人以上できた。しかも日本全国、いや世界にも。
これは非常に素晴らしいことだと思います。

小学生の時に聞いたことがあるあの歌の歌詞の内容を
これがゲーセンでならできるんですよね。

年齢、性別、職業、言語、国、関係なく、ゲーセンに入れば皆平等。
これは大人になればなるほどそう言った環境は少なくなってしまうかと思います。

この環境を守るためにもプレイヤーとしては勿論、会や10先(FT10)の開催等
プレイヤーとしての枠に収まらず活動していきたいと思います!

ここまでお読みくださった方、ありがとうございました!
またどこかのゲーセンでお会いしましょう!
テスト
そして次のバトンは私の師匠の一人、元祖リュウ使い、現役鉄拳プレイヤーの
なみじんさんに渡したいと思います。