introduction:思い、受け継いで……

皆さま、はじめまして。
前任のMr.スキルスミス・bugさんからバトンを渡されました
木之本 まい’んという者です。

こんな名前をしていますが、このブログを読まれている方々よりは
ちょっぴり長く多くのアーケードゲームと触れ合い、心酔してきた
自負があるおじさんです。


現在は高田馬場ゲーセンミカドをホームとして、シューティング、
アクション、対戦格闘、ドライブ、ピンボール等々、色んな
ジャンルのゲームを雑食気味にまったり遊びつつ、たまに
ミカドの配信キャストとして様々なシューティングやアクション
ゲームのライブプレイをしてたりするので、そちらでご存知の方も
居られるかと思います。

こんな私ですが、本業はゲーム開発業を生業としてまして。
色々あって、いまはフリーでゲームプランナー/ディレクションとか
やってます。

ゲームのお仕事始めて、もう26年以上にわたり様々なプラットフォームの
ゲーム製作に携わってきました。
紆余曲折ありつつも繋がりに恵まれたおかげで、いまも楽しいお仕事を
続けさせていただいています。

ありがたや……

――と、軽い自己紹介を挟んだところで…本題に入ろうと思います。

さて今回のお題は……

あれほどの大作を書かれたbugさんの後となると、正直何を書けば
いいのか悩んでました。
ブログなんて書くの初めてだし……。

これでもそれなりの年月を生きてきたので半生記を書きはじめたら
多分収集つかなくなるだろうし、対戦格ゲー主体の読者の方々にも
興味を持って読んでくれるネタなんてあるかなーと
考えていたのですが……ありました。

こんな自分でも他人に少しは語れるジャンルが……

それは――『ハイスコア全国集計バトル』

人によって言い方は違うと思うけど、まあ説明気味な言葉にすると
こんな感じかと。

対戦格闘ゲームをメインで遊んでる方々には、ピンとこない
ワードだと思いますので、この場を借りてどういう遊びなのか
軽く紹介しますね。
※うろ覚えのことも多々あるので間違っていたらすみません。


『ハイスコア全国集計』とはその名の通り、日本全国のゲーセンで
出されたハイスコアを集計機関が集めて、日本一の記録を定め
広く発表するものです。

この集計機関というものを簡単に説明しますと、昭和の時代から
刊行されてきた数々のアーケードゲーム情報誌たちがそれに当たります。

ゲーセンで実際にコインオペレートされているアーケードゲーム機を遊び
叩きだされたハイスコアを各誌編集部に毎月申請することで、それぞれの
作品別に集計された全国1位のハイスコアとプレイヤー名が
雑誌の誌面上にどーんと掲載されるという読者参加型の目玉企画です。

ハイスコアを達成したプレイヤー名掲載という企画は自分が知る限り
古くは80年代前半に刊行された「アミューズメントライフ」誌から始まり
その後「マイコンBasicマガジン」「ゲーメスト」「アルカディア」といった
ゲーム専門誌たちが生まれ、それぞれハイスコア全国集計ページを掲載し
当時の自分たちのようなハイスコアに没頭していたプレイヤーたちは
真っ先に目を通す主要ページになっていましたね。

この数ページのために、ベーマガ、ゲーメスト等を買っている人も
周りにはいっぱいいましたっけw

愛蔵のゲーメストをパラパラと開いてみると、一冊の誌面上に
80店舗前後のゲーセンのスコアがずら~~っと掲載されていました。

ゲーセン1店あたり10タイトル記入可能な申請用紙を編集部に送付。
個人申請の場合は専用ハガキを送り毎月数十枚もの量が編集部に
届いてたという話も聞くぐらいの読者参加率。

これだけハイスコアに興味を持っていたプレイヤー&読者が
全国にわんさかといた時代があったんですよね……

例えて言うなら『全国レベルの格闘ゲーム大会が毎月行われていて
その月の全国1位が誌面上で決定し、その成果と名前が掲載されて
いた……』
という感じでしょうか。

ほら、そう聞くと『ハイスコア全国集計』という言葉が、ちょっと魅力的に
感じたりしませんか?

対戦格闘ゲームが現れる以前は、ハイスコアを叩き出すだけでなく
その記録に挑むプレイ、さらにその毎月の結果を見て楽しむ一読者としての
行為までもが日本全国のゲーマーたちをも熱く熱狂させたものでした。

廃刊におびえる者よ!
スコアラーの熱き心の叫びを聞け!!

しかし、そんな大人気を誇っていた企画を続けていたアーケードゲーム
専門誌たちも、平成の時代の中でインターネットの普及などにより、
リアルタイムな情報提供に大きなラグを感じさせることになってしまいます。

以後、様々な理由が絡み、じょじょに各雑誌が廃刊・休刊となり2015年に
最後のアーケードゲーム誌であるアルカディアが休刊となったことで
ハイスコア全国集計という遊びが途絶えてしまいました……。

ですが2016年には「日本ハイスコア協会(Japan Highscore Association)」略称「JHA
という団体が有志たちによって設立され、ゲーメスト~アルカディアという
系譜で蓄積されてきたハイスコアデータベースをもとにハイスコア集計機関と
しての公式の立場を継承し、ハイスコア全国集計の火を二度と絶やさぬよう
いまなお活動を続けています。

さて、そんな歴史のある「ハイスコア全国集計バトル」ですが
ここの読者の中でハイスコアという遊びを意識して、それに挑戦した方は
どれぐらい居られるのでしょう?

正直、ストIIから始まった対戦格闘ゲーム全盛の時代である90年代以降から
ゲーセン通いを始めたプレイヤーたちには、対人対戦第一でハイスコアと
いう基本一人プレイの遊び方を意識して行った方はほとんどいないだろうと
思います。

もちろん対戦格闘ゲームでも点数表示やタイム計測機能等が実装されていれば
ハイスコア集計対象になっています。
私も格闘ゲームで数タイトル、過去に全一スコアを獲った事もありました。

格闘ゲームを主体として遊んできたプレイヤーの皆様に
こういう特異な遊び方をしているorしていた人達がいるんだよ、という
エピソードとか、この機会にちょっと語ってみようかと思いました。


……が、今回はここまで。残念!

えっ? まさかの連載形式?

すみません……まさかさわりだけでこれぐらい長くなるとは……m(_ _;)m

 

次回はハイスコアバトルに身を投じたころの思い出や
ゲームへのアプローチなど自分視点で色々語っていきたいと思います。

本業に追われて次回掲載が少し遅れるかもしれませんが、その時は
また読んで頂けると嬉しいです。

ではではーノ