– 「エスプレイド」20年越しのハイスコア内幕 –
【 序文 】
はじめまして。
スコアラー繋がりということでhamami君からバトンを受け取りました、Clover-TACと申します。
(主にゲームセンターの)2Dシューティングゲームのハイスコアアタックをメインに嗜んでおります。
ちなみにスコアラーとはなんぞや、という方はぜひ
バトンを遡ってhamami君やえび店長氏の記事をご参考頂ければと思います。
私はかれこれ20年以上ハイスコアアタックという遊び方(?)を嗜んできまして、
ざっと確認したところアルカディアおよびJHAで
およそ20超のタイトルで全国トップを獲っていたようです。
そしてその大半がいわゆる「CAVEシューティング」と呼ばれる作品群です。
今回はその中でも、今年(2023年)稼働から25周年を迎え
また私にとっても一際印象深いタイトルである
「エスプレイド(1998 ATLUS/CAVE)」という作品について
語らせて頂ければと思います。
最初はエスプレイドの稼ぎテクニックやハイスコアの歴史などを
広く掘り起こしてみようかと思ったのですが、
どうにも無限に書くことがありすぎたので、
ここは思い切ってあえて基本的な内容は省略し、
現時点でのエスプレイドのハイスコア最新技術、というか発想、ともいうべき
「円の上限開放パターン」関連に絞って書かせて頂こうかと思います。
私自身、ゲームの基本システムや稼ぎの基礎みたいな記事を書かせて頂くことが稀にあるのですが
そういった記事は想像以上に気を使うものでして、
たまにはハイスコアの極限の世界みたいなものを
好き勝手に書き殴らせてもらうのもいいかなと思った次第です。
読んだ方の何人がわかるんだと心配も大きいですが;
そうした狭く深い内容もたまには意義があったりするのでは、と自分を納得させることにします。
それでは参ります。
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【 円上限開放パターン研究の始まり 】
私は2004年と2005年にいろり4269万、J-B 3968万のスコアを出して満足して
本作のスコアアタックからはしばし離れていました。
しかし2018年、本作の稼働20周年ということもあり、
色んなタイトルを経験して成長した(はず)の自分で
もう一度本作に触れてみようと思いました。
ある日、知人スコアラーと何気ない会話をしていました。
その方はエスプレイドの稼ぎの内容などはあまり詳しくない方です。
その方から本当に何の気なしに
「あのゲームの稼ぎ大変そうですね。やっぱりバリアとか使っちゃいけないんですか?」
と聞かれ、
「あーそうですね。使っていい場所は限られて…」
と答えかけた瞬間、あれ?という違和感が頭をよぎりました。
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その時思い返されたのは、ゲーメスト時代かアルカディア時代か忘れましたが、
とにかく自分達とは違う地域で出された祐介のとあるスコアで
その「備考」欄に小さく【円600】と記載があったことでした。
多分1999年か2000年あたりのスコアで、
全一だったか店舗欄だったかもちょっと定かではありません。
一応簡単に説明しますと、
ここで言う「円」とはクリア時の円カウンタの所持数(上限)を指します。
円カウンタは最初上限が200から始まり、
特定の手順を踏むことで上限を100ずつ増やすことができます。
そしてこの「円」は1個あたり3000点のクリアボーナスになります。
100個多い状態でクリアできれば30万点、これは本作において非常に大きなウェイトを占める点数と言えます。
じゃあ円の上限を上げまくればいいのでは…となりますが、
この「特定の手順」を踏む間、稼ぎに有利な(というより必須レベルと考えていた)
円Chainモードが一時的に解除されてしまうため、
大きなスコアのロスも発生してしまうのです。
当時、自分とその周辺のプレイヤーでは【円500】が最もバランスのとれたパターン…
というよりそれ以上円の上限を上げることなど考えもしなかったので、
この円600は当然話題になり、ある程度の調査も行いました。
しかしクリアボーナスの上昇以上に円Chain解除の期間によるスコアのロスの方が大きいと当時は結論づけ、
この「円の上限を伸ばす」という点についてはこれ以上深く研究することはありませんでした。
(ここまで走馬灯)
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2018年に話を戻しまして。
「今なら色々できるかも」と直感的に思いました。
弾消し円稼ぎのパターンが飛躍的に向上した今なら
円の上限を伸ばすのはいくらでもアプローチが考えられたので、
問題は円Chainモードが解除された状態でどれだけスコアのロスを抑えられるかでした。
しかしこの点に関しても
「円のChainを使わずに自力で倍率をかける技術」が
昔と比べて格段に向上していたため、なんとかなるだろうと思いました。
特にこの時再開していたJ-Bというキャラは
3キャラ中最も「倍率の自力掛け」がしやすいキャラだったため、
効率よく研究が進んだともいえます。
この時期は私にとって、20年越しのエスプレイド2ndステージであったといえるでしょう。
ゲームの考え方そのものが大きく変わり、新鮮な気持ちで取り組むことができました。
再開2ヵ月後にはクリア時の円が500から800になっていました。
いろりは若干難しく、円700でとりあえずパターンを収めていたみたいですね。
他にも1P側を試してみたり(理由は省略)面構成をB決定からC決定にしてみたり色々と試しています。
それからしばらくして
奇跡的に初の家庭用移植が発表され、1年後には発売。
せっかくスーパー練習環境ができたのに
コロナ禍でしばらくゲーセンに行けなくなったり…といった期間を経て、
J-Bは2020年11月の4328万(円上限1000)、いろりは2021年4月の4544万(円上限1000)
が最終スコアとなっています(2023年6月現在)。
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ここからは具体的にどんなことが発見・研究されていたのかを解説していきます。
【 クリアボーナス研究論 】
< 前提 >
これはかなり勘違いされやすいのですが、
円の上限を100伸ばしてもクリアボーナスが100×3000点まるまる伸びるわけではありません。
私の場合、アリスクローン地帯で最後のバリア回復モードを終えた以降の円の回収量は概算で
道中終了時 200~220
アレス 40~50
ガラ婦人1~4形態 40~50 ×4
ガラ婦人最終形態 60~70
と考えており、ラスボス戦でガードバリアを使用しなかった場合は
円が480~530程度でクリアすることになります。
これがまた絶妙な数値で色々考えることはあるのですが、
とりあえずここでは「バリアを使って敵弾を円に変換しないと円600以上にはできない」
という点に着目してください。
< ガードバリアと円回収の関係 >
・ガードバリアで敵弾に触れると円アイテムに変換できます。
・ガードバリアゲージのクリアボーナスは1%につき1万点(MAX100万点)です。
したがってクリアボーナスを今までよりもプラスにするためには、
最低でも [ バリアゲージ消費によるクリアボーナス減 < 円アイテム回収によるクリアボーナス増 ]
にする必要があります。
ガードバリアは一度展開すると、
まず最低でも26%のゲージを消費し(これを初回料金と呼ぶことにします)、
そのまま展開し続けることで少しずつゲージを消費していきます。
ただし残量が26%以下、極端に言えば1%でも展開することはできます。
ここまでが基礎知識です。
1回の展開で最低26万点落ちるということは、
260000 / 3000 = 86.6666
つまり円アイテムを87個は回収しないと元が取れないということです。
しかしここで円アイテムのキャラオーバー問題が出てきます。
円アイテムと円アイテムを取ったときに表示される「100」という表示の合計は
画面内に75個しか表示できません。
また、「100」という表示はまあまあ長時間表示されます。
これらがなにを意味するのかというと、
(1) 瞬間的に取得できる円の回収量は75個
→最小のガードバリア展開(-260000)では 円を最大数回収(+(100+3000)×75 = 232500)できても赤字なので、
黒字になるまでバリアを展開し続ける必要がある。
初回料金が発生するので、バリアは長時間展開し続けるほど得である。
ただしラストのバリアは1%消費して75個回収とかができるので大幅黒字が見込める。
これにより円上限は800→900よりも900→1000のほうが価値が高い、といった考えが発生する…
けれどややこしいのでこれ以上は略。
(2) 敵の弾幕および円の回収の仕方によって円の回収速度はかなり変わる
→敵の弾源に重なる。途切れることなくずっと弾を撃ち続けてくれる攻撃がいい。弾源は少ない方がいい。
敵弾に囲まれてから展開→弾源に重なりにいくのはかなりのロスになる
(取得できなかった円が画面下部に漂っていると、そのぶん回収速度が落ちるから)。
(3) バリアを展開したまま弾源に重なっても劇的なスピードで円は回収できない
→ざっと確認したところ、初回料金の消費以降は
おおよそガードバリア1%消費につき6~8個の円が回収できる。
すなわち-10000点と+20000点が同時発生しているような状態になる。
これらで結局なにが言いたいかというと、
最初に述べた通り円上限が100上がっても単純に30万伸びるわけではないということと、
バリアの展開と円の回収方法にもかなりの研究とテクニックが必要だったということです。
使い方の研究/練習、使用場所の調査にはかなりの時間を費やしましたが
これは非常に楽しかったということですね。
円回収の効率だけを考えるなら
理論的にはガラ婦人最終形態までノーバリアで行って
そこでためまくるのが最も効率が高いですが、
そうすると円上限開放による安定度の上昇というメリットが失われるので(後述)、
私は最終的には石像の第二形態で
「画面の一番上から」「攻撃が始まる直前に」発動して
ゲージが残り数%になるまでためまくるという方法をとっています。
< クリアボーナスの理論値と安定度の関係 >
円の上限がいくつかによって石像戦以降の方針や難易度が変わってきます。
スコアアタックは人間がやるものですから、
理論値とは別にどれだけ安定という名の付加価値がつけられるかが
パターンの本当の価値だと思っています。
【 円 500 】理論値 1150万 最低値 1050万 緊急回避1回につき-26万 2回使ったら更新はもう難しい
【 円 600 】理論値 1165万 最低値 1080万 緊急回避1回まで-5万以内ですむ 以降は緊急回避1回につき-26万
【 円 700 】理論値 1180万 最低値 1110万 緊急回避2回まで各-5万以内ですむ 以降は緊急回避1回につき-26万
【 円 800 】理論値 1190万 最低値 1140万 長時間決めバリアにするか緊急回避3回にするか
【 円 900 】理論値 1200万 最低値 1170万 長時間決めバリア1回必須 緊急回避1回or2回可能(1回目-26万、2回目はほぼゼロ)
【 円1000 】理論値 1210万 最低値 1200万 超長時間決めバリア1回必須 緊急回避1回可能(スコアのロスはゼロorプラス)
【 円1100 】理論値 1240万 最低値 1240万 理論上は可能 道中のスコアロスが大きすぎるので今のところ見送り
円の上限が増えるほど理論値と最低値の幅が狭くなることがわかります。
私が重視したのは理論値よりも最低値の方で、
ランダム性の強い本作のラスボス戦においてはこれが非常に大きな効果を発揮してくれるのです。
円500パターンのときは
せっかくノーミスできたのにスコア更新できなかったということがよくありましたが、
円1000パターンの場合はほぼありませんでした。
これだけでも…というよりこれが円上限開放の最大の効果と言ってよいでしょう。
これだけだったらどう考えても円1000がいいじゃん、となりますが、
実際にはクリアボーナスだけでなく
円上限アップのために生ずる道中のスコアロスや
パターンの成立難易度なども考える必要があります。
私は最終的に円1000パターンを選択しましたが、
道中のスコアも加味した全体的な理論値で考えるなら
円800or円900のパターンも充分にあり得ます。
他にも変則円800パターン(円580&バリア60%で石像に突入)だったり、
アリスクローン最終バリア解放後すぐに残機潰し(残5でもクリアボーナス1200万)
なんてパターンも試してました。考えることが多くて楽しかったです。
使えるかは置いといて、このあたりを掘り下げてみるのもまた面白いと思います。
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ここからはクリアボーナス以外のテクニックというか発見?
について解説てみたいと思います。
【 円上限開放の過程で発見されたテクニック 】
< 1面でバリア >
元を辿ればこれも大昔、私のエスプレイドの師匠にあたるプレイヤーが一時期研究していたことがあり、
そのことをふと思い出して今ならできるかも…と研究し始めたことがきっかけです。
そう考えると先駆者たちは先見の明がありすぎますね。
円上限を上げるためにはバリアを使う必要がある
→どうせなら(フルパワーになる前は)ガードバリアで敵弾をPに変換できることを利用し、
素早くパワーアップする=早い段階で16倍がとれるようにする… ことで
道中のスコアも伸ばしてしまおう、という一石二鳥のパターンです。
いろりの場合は正確にはちょっと忘れましたが、
1面で15万点伸びて2面で7万ぐらい落ちるとかそんな感じだったと思います。
家庭用が発売されてからJ-Bでも同じことを研究し、
1面道中のスコアが5~10万点ぐらい伸びています。
円上限アップは道中のスコアが落ちるだけだと思っていたので、
これは本当に嬉しい誤算でした。
< 最小消費ガードバリアの時間延長 >
上記1面でバリアパターンの発展パターンです。
本作ではCボタンを押して最短で離しても
必ずガードバリアゲージを26%消費します。
ここまでは元々わかっていたのですが、
Cボタンを押して、ほん~~~の少しだけ長押ししてからボタンを離しても
26%の消費で済むことに気づきました。
これにより、同じ消費量でも無敵時間をわずかに延長できるのです。
いろりの1面開幕でバリアを使ってPアイテムを稼ぐパターンは
タイミングがかなりシビアだったのですが、
この時間延長により難易度がかなり軽減されるようになりました。
地味に嬉しい発見です。
< 円取得時のカウンタ増加量 >
円アイテム1個取得につき、倍率タイマーは3増加だと長年思っていたのですが
実際には円Chain成立時のみ3、非成立時は5 タイマーが延長されていたことに気づきました。
円の上限開放パターン = 円Chain非成立の区間が増えてきたときに、
場面によって今まで見たことのないタイマーの数値が
頻繁に出るようになったことが気づきのきっかけです。
これは恥ずかしながら20年間気づきませんでした。
しかも毎プレイ必ず両方目にしていたにも関わらず、です
(1面は円Chain非成立、2面以降は成立状態だから)。
ボス最終形態撃破時の円は状態に関わらず3固定なのがまた気づきにくい要因です(言い訳)。
これが発覚したところでパターンが大きく変わるわけではないのですが、
円の上限開放パターンが想定していたよりも道中のスコアロスが抑えられる
(場面によってはプラスまである)という嬉しい誤算その2です。
< バリア回復アイテムの回復量 >
1個回収するごとに2%回復と考えられていましたが、
色々と研究しているうちに
現在のガードバリアゲージが50%以下の時は1個回収するごとに3.3%回復している
ということがわかりました。
具体的な数値が見える家庭用によって発覚しました。
これはおそらく初心者救済措置の一環だと思われますが、
バリアゲージを大量に消費する円の上限突破パターンでは
(この仕様に気づいている/いないに関わらず)
大きく恩恵を受けることになり、
この隠された仕様の発見も円の上限開放パターンの後押しとなりました。
(従来のパターンだと道中でゲージが50%以下になることがほぼないため、非常に気付きにくい)
嬉しい誤算その3です。
なお、家庭用「エスプレイドΨ」の初回限定攻略冊子には私が寄稿させて頂いておりますが、
当時はこの仕様を知らなかったので「バリア回復アイテムは1個で2%回復」としか記述できておりません。
この場を借りてお詫びいたします…;
< いろりの面構成 >
本作はキャラによって1~3面の順番が異なり、
さらに同じキャラでも2面と3面は任意に入れ替えることができます。
いろりはB決定(2面学校、3面ショッピングモール)か
C決定(2面ショッピングモール、3面学校)のどちらがよいか
昔からかなり議論がなされてきて、個人的にはB決定をメインに選択してきたのですが、
最終的にはC決定に移行しました。その理由は以下です。
・(主にJ-Bでのプレイによって)3面学校の点効率が伸びたこと
・プレイスキル向上の観点から、J-Bと面構成(3面学校)を揃えたかったこと
・学校3面→4面の流れが円上限アップに有効な流れであること
・家庭用により、学校ボス「覚」の射出するビットの耐久力が
わずかではあるが後半面ほど高く設定されているのが判明したこと(嬉しい誤算その4)
・学校ボスはゲーム全体を通して最も運要素の大きい場面だが、
2面より3面の方が運による上下幅を吸収できると考えたこと
< 3面学校ボス最終形態 >
そもそも稼ぎプレイにおいて、この3面学校ボス最終形態は
・分身の素点が1万点、本体が2万点と非常に大きい。失敗すると大打撃
・2体の動きと攻撃までランダムなため、確実に16倍を狙えるタイミングがいつ来るかわからない
(来ないかもしれない)
・上記2点により、自爆までの時間にはある程度余裕を持たせて最終形態に臨みたい
・しかし2~4形態のビット稼ぎは自爆ギリギリまでやりたい(特にいろり)
・そもそも弾幕が普通に難しい
と、かなり頭を悩ませる存在でした。
しかし円上限開放パターンを煮詰めていくにつれて
様々な要素がこの3ボス最終形態に集約され、
(ほぼ)全ての問題を一気に解決する方法が見つかります。
結論から言うと、最終的に私のパターンでは
「第四形態を撃破したら溜めバリアを2連続で使う(場合によってはもう1発)」
ようになりました。要するに、第四形態撃破で確保した16倍のタイマーを使って
一気にバリアで分身と本体まで撃破するということです。
これだけ聞くと単純すぎる話ですが、
従来の円500パターンでは色々な理由で成立が難しかったのです。
というより成立しないのが普通であり、
円上限開放によって生じた様々な恩恵で無理矢理これが可能になった、
というべきでしょう。
( 従来の問題点 )
・第四形態をビット展開以外で撃破した場合、
その後バリアを連発したとしてもタイマーが切れてしまう可能性が高い
→円Chain非成立時は円取得によるタイマー増加が3から5になるため切れなくなった
・ためバリアを2回も使ったら4面のバリア回収ができずパターン的に破綻する
→バリアゲージは50%以下だと回復量増加、および
円上限=バリア回復時間が伸びているため、回復が間に合う。
というか4面は最終的に、開幕のバリア回復モードで
全回復させないパターンになった
( バリア連発撃破によって改善される点 )
・難しい弾避けが(ほぼ)なくなる
・運要素が大幅に減る
・最終形態の戦闘時間が大幅に短縮されるため、2~4形態のビット稼ぎの回数が
1回増える(運が良ければ2回もありえる)
と良いことずくめなのです。
とはいえ実行にはコツと練習が必要ですし、稀に失敗することもありますが、
かなり大きな効果が見込めるのは間違いありません。
しいて言うなら円Chain条件が崩れるため
最終形態撃破時の円に倍率がかからない=約10万落ちということがデメリットで、
さすがにこれはシステム的にどうしようもない…かと思いきや、
なんとこれにすら解決策が見つかってしまいます(嬉しい誤算その5)。
< ボスのガードバリアフィニッシュ >
3面学校ボスの最終形態で
「分身に16倍をかけて撃破して、タイマー継続中にそのままショットで本体を撃破する」
という状況を例にします。
このとき、従来の円500パターンならば
「円がMAXかつバリアゲージがMAX」という
円Chainの成立条件を満たしているので、
本体撃破時に敵弾から変換された円アイテムは16倍がかかります。
円の上限開放パターン、特に800以上を狙うと
ここで「円がMAXかつバリアゲージがMAX」になっていないので、
円Chainの成立条件を満たしていません。
したがって、本体撃破時に敵弾から変換された円アイテムは1倍になってしまいます
(従来と比較して約10万落ち。ボス本体にはちゃんと倍率はかかる)。
しかし!
16倍のタイマー継続中にガードバリアアタックで本体にとどめをさすと
なぜか円アイテムに倍率がかかってくれるのです。
ちなみにこれは2P側限定のバg…もとい超常現象です。
しかも!
ガードバリアアタックでとどめをさす際はどうしても敵弾をかき消しながら本体を倒すことになり、
普通に考えると
敵弾を消す→本体を倒す→敵弾がないので円アイテムも出ない
となりそうなものなのですが、
実際にはガードバリアアタックによる弾消しエフェクトの終了時まで
円アイテムの変換判定が残っているようで、
敵弾を消す→本体を倒す
という順番でも円アイテムが出てくれるのです。
なんとも出来すぎな話です。
ちなみにこれはボスの最終形態である必要はなく、
形態変化でも成功します。
例えば学校ボスの第一形態突入時はタイマーが大量に残っているので、
バリアですっとばしつつ16倍の円を取得するといったことも可能です
(戦闘時間短縮効果が見込めますが、攻撃タイミングの運が大きいのでこれはボツにしました)。
まあ実際には、分身と本体の動きがランダムである以上100%成功させるのは難しいです
(J-Bもいろりも最終スコアのプレイでは失敗しています…)。
しかしこれは個人的にかなり気に入っているテクニックで、
使えるんだか使えないんだかよくわからない、
わりとしょーもないネタ…と見せかけて実は使い道がある、
というところが実に素晴らしいですね。
成功すると気持ちいいし、2P側限定というところもいい味出してます。
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【 おわりに 】
まだ他にもあると言えばあるのですが、
ちょっと長くなりすぎたので;今回はこの辺で締めさせて頂きたいと思います。
元々本作のクリアボーナスはCAVEシューティングの中でもかなり特殊でしたが、
「クリアボーナスの上限をパターン次第でさらに引き上げることができる」、
「円とバリアゲージのトレード」、
さらにはそれを見越したかのような
「道中の各種パラメータ補正」
「(おそらく)超常現象」
などの複数の嬉しい誤算が絶妙に絡み合って、
神がかり的なバランスのパターン構築を楽しむことができました。
自分は今のところ本作のスコアアタックに一区切りをつけていますが、
探せばまだなにかあるかもしれないとも感じています。
それぐらい本作には奥深いゲーム性があると思っています。
ここまで長々とお読み頂きありがとうございました。
また、こんなに遊ばせて頂いた本作と開発関係者各位に改めて感謝の意を表したいと思います。
さて次のバトンですが、
格闘ゲームのスコアアタックを中心に活躍されている
G.M.C やちょ さんにお渡ししたいと思います。